




ワークトップに求める性能をふまえ、次はワークトップの素材についてみていきましょう。代表的な物をあげてみました。


ステンレスとは主成分の鉄にクロムやニッケル等の成分を含有する合金のことです。この合金は表面に酸化皮膜がつくられ、鉄の欠点である酸化現象(サビ)を防ぐようになります。ステンレスの特長は、耐蝕性や耐熱性が高く、メンテナンスが簡単なこと。また表面がきれいで加工性にも優れていることから、多くの水回り製品に使用されています。ちなみにステンレス(stain-less)は「サビにくい」という意味になります。素材の特性上、温かみが無く、冷たい印象となってしまいますが、メリットが多く、依然として人気が高いようです。最近では逆にその冷たい印象を全面的に出したオールステンレス性のシステムキッチンも人気が高まっています。

人工と人造大理石の違いってわかりますか? どちらも天然石に似せて人工的に作られたものです。混同されている事が多いようですが、その原料は全く違います。人造大理石は天然の大理石などを粉砕し、セメントや樹脂で固めた半人工の大理石の代替品素材の事を指します。一般的には“テラゾー”と呼ばれています。人工大理石はアクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分とした人工素材の事で天然の大理石は入っていません。キッチンのワークトップに使われるのは主にこちらの人工大理石です。人工大理石はさらにポリエステル系とアクリル系の2系統に分かれます。ポリエステル系は不飽和ポリエステル樹脂と骨材による成型品になります。熱に弱く、耐候性もよくないため経年変化による黄変が起こりやすいのですが、安価です。一方、アクリル系はメチルメタアクリレート樹脂を主成分に、水酸化アルミニウム等の鉱物質を融合させたメタクリル樹脂強化無機材となります。内部まで均質・無孔質に仕上がるため汚れが染み込まず、黄変や黒ずみのない安定した素材です。表面が滑らかで手入れがしやすく、また素材自体にねばりがあるため衝撃や熱にも強くなっています。水回り製品に使われる人工大理石の中では、もっとも優れた性質をもっています。
上記の理由から最近は、人工大理石といえばこのアクリル系人工大理石を指す事が多いようです。


こだわりのワークトップ素材として天然石や天然木、タイルもワークトップに使われる事もあるようです。素材感と高級感は抜群ですが、天然素材のためメンテナンスには気を使わなければなりません。よほどのこだわりと、お手入れに自信のある方以外は避けた方が無難ですね。
こだわり素材にもうひとつクォーツエンジニアドストーンがあります。これは先述の人造大理石(テラゾー)のような人工石のことです。コチラは大理石ではなく天然石の中で4番目に硬度の高い水晶93%からなる最高級人造ワークトップ材です。御影石や大理石といった天然石よりも高い硬度を誇り、耐摩耗性に大変優れています。吸水率が極めて低いことも魅力の一つで、インクや油など液体の汚れを寄せ付けることもありません。包丁やスチールウールでも傷が付かないため、衛生面が気になるキッチンのワークトップ材に最適です。ただし、高価な事がデメリットです。
また、ガラス系の素材にホーローがあります。ホーローとは金属(鉄)の表面にガラス質のうわ薬を塗り、高温で焼き付けたものをいいます。鉄とガラスの組み合わせにより、それぞれの長所が活かされ、さらに鉄の錆びやすさ、ガラスのもろさというそれぞれの欠点をなくしています。熱や水に強く、また表面が非常に硬いため手入れがしやすいなど、水回り製品の素材として大変優れた特長を持っていますので、主にキッチンパネルやキャビネット内に使用されています。